大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和48年(ネ)1416号 判決

小切手法第七二条に規定される「振出人等が受けた利益」とは、小切手上の権利が手続の欠缺または時効により消滅したことの反面として、振出人等が小切手上の債務を免れたこと自体をいうものではなく、振出人等が小切手授受の基本関係(実質関係または原因関係)において、振出等の対価として現実に受けた財産上の利益をいうから、振出人等が小切手上の債務を免れたからとて直ちに小切手の額面に相当する右利益を受けたものとは断定できず、しかも前記利得についての主張立証責任は利得償還の請求をする者が負担すべきこと当然であるから、他に右利得の存在につき、控訴人においてなんら主張立証することのない本件においては、結局、控訴人の新請求もまた理由がないものというべきである。

(杉山孝 小池 古川)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!